芦ノ湖に突き出た塔ヶ島にある、雄大な自然と歴史を感じられる公園。離宮を模した展望台から望む箱根外輪山と富士山の絶景は圧巻!
恩賜箱根公園は、神奈川県足柄下郡箱根町元箱根にある神奈川県立の都市公園(風致公園)であり、国の登録記念物にも指定されている。かつては箱根離宮として、皇族の避暑地や外国からの賓客をもてなす場所として利用されていた。1884年(明治17年)に宮内庁が塔ヶ島地区の土地を買収し、箱根離宮の造営を開始した。1886年(明治19年)7月に完成した箱根離宮は、2階建ての西洋館と日本館を中心に官舎・兵舎が建ち並び、華麗な姿で芦ノ湖に映っていた。しかし、1923年(大正12年)の関東大震災と1930年(昭和5年)の北伊豆地震により、箱根離宮は倒壊。その後、再建計画もあったが、戦争によって計画は中止された。終戦後、箱根離宮跡地は神奈川県に下賜され、1946年(昭和21年)5月5日に一般に開放された。その後、1959年(昭和34年)4月に県立都市公園に指定され、園内の整備が進められた。恩賜箱根公園は、芦ノ湖に突き出た塔ヶ島と呼ばれる半島に位置し、園内には離宮を模した展望台や散策路が整備されている。展望台からは、箱根外輪山や富士山を一望できる絶景を楽しめる。また、散策路では、季節の花々を眺めながら、ゆったりと自然に親しむことができる。春にはツツジ、夏にはヤマユリ、秋には紅葉など、一年を通して美しい景色を楽しむことができる。恩賜箱根公園は、歴史と自然が調和した美しい空間であり、箱根を訪れた際にはぜひ立ち寄りたい場所である。