世界遺産に登録された古墳群!古代豪族宗像氏の墳墓群で、沖ノ島祭祀と深い関係がある。
新原・奴山古墳群は、福岡県福津市にある、国の史跡に指定されている古墳群です。5世紀後半~6世紀後半の古墳時代中期後半に造営され、被葬者は宗像氏関係者と推定されています。2017年(平成29年)、「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群の構成資産の一つとして、世界文化遺産に登録されました。 新原・奴山古墳群は、東西800メートルの丘陵地上に前方後円墳5基、方墳1基、円墳41基が現存し、便宜的に通し番号が付されている。この他、過去の記録や発掘調査・地形測量により、周囲の田圃開削により失われた古墳が18基あったことが確認されており、それらにも通し番号が付されている。古墳造営当時は丘陵地の西側に接して入海(現在の津屋崎湾が深く入り込む入り江)があったが徐々に後退し、江戸時代に干拓され塩田となり、明治時代以降水田となった。 新原・奴山古墳群では、最大規模の22号墳をはじめ、様々な規模の古墳を見ることができます。これらの古墳は、沖ノ島祭祀と密接な関係があり、古代豪族宗像氏の勢力と信仰を知る上で貴重な資料となっています。 古墳群周辺の田園風景は、地元農家の何代にもわたる営農の積み重ねによって形づくられ、維持されています。水田にたたずむ古墳もまた、地元住民によって草刈り等の手入れにより守られています。 新原・奴山古墳群は、歴史と自然が調和した美しい景観を誇る場所です。散策しながら、古代のロマンを感じてみてはいかがでしょうか。