平安神宮神苑は、四季折々の美しい景色が楽しめる、広大な日本庭園です。池や橋、建物など、見どころが満載で、ゆっくりと散策できます。
平安神宮神苑は、明治28年(1895年)に平安遷都千百年祭が開催されるにあたり、平安神宮の社殿一帯の風致保存のために造られた庭園です。神苑の造営は、当時、日本を代表する造園家であった小川治兵衛によって行われました。神苑は、南神苑、西神苑、中神苑、東神苑の4つのエリアからなり、それぞれに異なる特徴があります。 南神苑は、平安神宮のシンボルともいえる大極殿を背景に、池や橋、建物などが配置されています。また、内国勧業博覧会の来場者を京都駅から運んだ、日本最初の電気鉄道である京都電気鉄道(後の京都市交通局)の現存する最も古い車両である、2号電車(重要文化財:1911年製)が展示されています。西神苑は、白虎池を中心としたエリアで、池の周囲には、花菖蒲や睡蓮など、様々な水生植物が植えられています。6月には、200種2000株の花菖蒲が咲き乱れ、見事な風景を呈します。また、茶席「澄心亭」も併設されており、お茶をいただきながら庭園の景色をゆっくりと楽しむことができます。 中神苑は、蒼龍池を中心としたエリアで、臥龍橋は、豊臣秀吉が造営した三条大橋と五条大橋の橋脚の石材が使われています。また、蒼龍楼という建物も建っており、神苑の中でも特に歴史を感じることができるエリアです。東神苑は、京都御所から移築された泰平閣や栖鳳池などがあるエリアで、静寂な空間が広がっています。泰平閣は、かつて京都御所の御殿の一部であった建物で、神苑の中でも最も歴史を感じる建物です。栖鳳池は、神苑の中でも最も大きな池で、池の周囲には、松や竹など、様々な樹木が植えられています。 平安神宮神苑は、歴史を感じながら、四季折々の美しい景色を楽しむことができる、魅力的な庭園です。京都を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。