岩手県内で最大規模の茅葺き民家!国の重要文化財に指定された歴史的建造物です。
「旧朴舘家住宅」は、岩手県二戸郡一戸町小鳥谷にある、江戸時代後期に建てられた豪農の屋敷です。国の重要文化財に指定されており、岩手県内最大の茅葺き民家として知られています。 朴舘家は、江戸時代中頃に二戸市浄法寺漆沢から移り住んだとされ、昭和初期までは山林750町歩、田畑12町歩を所有する大地主として、地域の人々とその生業や信仰、年中行事をともにし、主屋や庭は行事の場として地区の中心的な役割を担ってきました。 朴舘家の生業については不明な点もありますが、時代により林業、農業、漆蝋生産、牛馬生産、木炭業、養蚕などが行われ、常時10人前後を雇っていました。 「旧朴舘家住宅」はこのような豪農の典型的な住宅と言われています。屋根は茅葺きの寄棟造りで、柱の大半はクリで、一部にスギ、ケヤキを用いています。座敷の巨大な差物にはマツを使用しています。 内部には居住の場と馬屋があり、牛や馬を常時10頭ほど飼っていたそうです。岩手県内では同じような構成の「曲がり屋」が有名ですが、屈曲部を持たず上から見ると直方形に見えることから「直ご屋(すごや)」と呼ばれます。 「旧朴舘家住宅」は、当時の豪農の暮らしや文化を垣間見ることができる貴重な史跡です。建築様式や構造、そして生活の様子から、当時の社会や経済状況、さらには人々の暮らしぶりまでを想像することができます。また、周辺には、国の天然記念物である「藤島のフジ」や、県指定史跡である「川底一里塚」など、歴史的な観光スポットも点在しており、歴史探訪に最適なエリアと言えるでしょう。 ぜひ、この機会に、「旧朴舘家住宅」を訪れて、日本の伝統文化に触れてみてください。