紅葉の名所として知られる佛通寺は、静かで美しい自然に囲まれた寺院です。
佛通寺は、広島県三原市にある臨済宗佛通寺派の大本山であり、中国三十三観音霊場第十二番札所、山陽花の寺二十四か寺第二十一番札所でもあります。1397年(応永4年)に、小早川春平が開基、愚中周及が開山となり創建されました。春平は、南北朝時代の動乱のさなか、一族内の結束を図るために、愚中を招いて氏寺を建立しました。佛通寺の名は、愚中の師である即休契了を勧請開山とし、その諡号「仏通禅師」から取られています。 佛通寺は、静かで美しい自然に囲まれた寺院で、紅葉の時期は特に美しく、県内屈指の紅葉の名所として知られています。境内には、国の重要文化財に指定されている地蔵堂や、重森三玲が設計した庭園など、見どころが満載です。 地蔵堂は、応永13年(1406年)に建立され、開創当時のまま残る建物です。桁行き3間、梁間3間、一重宝形造り本瓦葺きで、内部には地蔵菩薩坐像が安置されています。 重森三玲が設計した庭園は、佛通寺川を借景とし、枯山水と自然石を巧みに配置した、見事な庭園です。 開山堂は、佛通寺派の開祖である愚中周及を祀る堂で、内部には佛通禅師と大通禅師の木像と石造宝きょう印塔が安置されています。 多宝塔は、昭和初期の建築で、軒周辺の材料に反りをもたせせ、整った塔姿が特徴の近代の多宝塔です。 佛通寺は、歴史と文化を感じられるとともに、自然の美しさも堪能できる、おすすめの観光スポットです。