小牧野遺跡は、世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」を構成する重要な遺跡の一つ。環状列石や土坑墓群など、縄文時代の暮らしと信仰を垣間見ることができる貴重な史跡です。
小牧野遺跡は、青森県青森市にある縄文時代後期前半の遺跡で、世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」を構成する重要な遺跡の一つです。標高80〜160メートルの舌状台地上に位置し、青森平野を一望できる場所にあります。 小牧野遺跡は、1995年に国の史跡に指定されました。発掘調査の結果、環状列石、土坑墓群、竪穴住居跡などが発見されています。 特に環状列石は、遺跡の中で最も高いところに斜面を平らに造成して作られたものです。直径2.5メートルの中央帯、直径29メートルの内帯、直径35.5メートルの外帯の三重の輪のほか、さらに外側に、一部四重となる弧状列石や、直線状列石、直径4メートルの環状列石などがあり、直径は55メートルにもおよぶ規模です。環状列石は、当時の社会や信仰を知る上で貴重な資料となっています。 また、土坑墓群からは、土器や石器などの遺物が出土しており、当時の生活や文化、信仰について多くの情報が得られます。出土した遺物の中には、祭祀的要素の強い遺物も含まれており、当時の生活様式や信仰を知る上で貴重な資料となっています。 小牧野遺跡は、縄文時代の歴史と文化に触れることができる貴重な場所です。青森市には、小牧野遺跡保護センター「縄文の学び舎・小牧野館」があり、小牧野遺跡について詳しく知ることができます。小牧野遺跡を訪れて、縄文時代の暮らしと信仰を体感してみてはいかがでしょうか。