丹波篠山の中心市街地に位置する黒岡の春日神社は、奈良の春日大社から分霊された由緒ある神社。国の重要文化財に指定されている能舞台や、篠山市指定文化財の黒神馬などが魅力です。
黒岡の春日神社は、兵庫県丹波篠山市黒岡にある神社で、奈良の春日大社から分霊された由緒ある神社です。 地元では「おかすがさん」と呼ばれ親しまれており、朱色の鳥居がシンボリックな存在感を放っています。 境内は静寂に包まれ、古来より地元の信仰が厚く、氏子の守り神として崇め奉られてきました。 近年では、毎年元朝午前零時二十分より日本で新年最初に能舞台で開催される「翁能」が人気を集め、芸事関連の方々も多く参拝に訪れます。 黒岡の春日神社の見どころは、なんといっても国の重要文化財に指定されている能舞台でしょう。箱根より西では唯一の能舞台として知られており、その美しい造形と歴史を感じさせる佇まいで多くの観光客を魅了しています。 また、篠山市指定文化財の「黒神馬」が展示されている絵馬殿も必見です。 黒神馬は、慶安2年に松平忠国が奉納した狩野尚信作の黒神馬で、精緻な筆致で描かれたその姿は圧巻です。 さらに、10月の秋季大祭では、4社の金神輿、9基の鉾山、8台の太鼓御輿が街中に繰り出し、時代を超越した一大絵巻が繰り広げられます。 神輿の迫力、鉾山の華やかさ、太鼓御輿の力強さ、そして街中を練り歩く人々の熱気は、まさに圧巻の一言。 黒岡の春日神社は、歴史と文化、そして自然が調和した、まさに丹波篠山を代表する観光スポットです。