岩国藩の歴史や文化を深く知ることができる博物館。
岩国徴古館は、岩国藩の歴史と文化を深く理解するための貴重な資料館です。ここでは、藩政時代の美術工芸品や錦帯橋に関する資料、山口県指定文化財など、様々な展示物が展示されています。特に、藩主・吉川家の歴史や、岩国城下町の繁栄の様子がわかる資料は必見です。また、岩国徴古館の建物自体も、戦前に建てられた佐藤武夫設計のモダンな建築で、登録有形文化財に指定されています。佐藤武夫は、日本の近代建築史において重要な役割を果たした建築家であり、彼の設計した岩国徴古館は、歴史的価値だけでなく、建築史的にも重要な建造物として、国内外から注目されています。建築様式は、ドイツ表現主義の影響が見られる独特のものです。外壁にはアサマタイル製の鉱滓タイルが使用されており、石造のような重厚さを醸し出しています。内部には、裾が広がった柱列が並び、天窓や小窓から光が注ぎ込み、開放的な空間を演出しています。岩国徴古館は、歴史と芸術、そして建築様式を同時に楽しめる、魅力的なスポットです。