若草山（奈良公園）

概要

若草山は、奈良公園の南東部に位置する標高342メートルの山で、そのなだらかな斜面は、一面の芝生で覆われています。奈良公園を訪れる人々に、親しみ深い存在として知られています。若草山は、古くから人々に親しまれてきた山で、山頂からは奈良盆地を一望できる絶景ポイントとして知られています。春には新緑が山全体を覆い、初夏の太陽に輝き、目に優しい緑色の景色が広がります。秋には、紅葉が山を彩り、燃えるような赤や黄色に染まった山肌は、訪れる人々の心を和ませます。また、夜には街の灯りが煌煌と輝き、特に「新日本三大夜景」に選ばれているほど美しい夜景を眺めることができます。山頂には、5世紀頃に築造されたといわれる史跡鶯塚古墳があり、歴史を感じることができます。この古墳は、標高300メートル以上の山頂にある古墳としては、我が国最大級の前方後円墳で、奈良の歴史の深さを物語っています。さらに、毎年1月には、若草山焼きという伝統的なイベントが行われます。これは、古来より行われてきた伝統行事であり、山全体が燃え上がる壮観な光景は、古都奈良の冬の風物詩として、多くの人を魅了しています。山焼きの起源は定かではありませんが、古くは山火事を防ぐための野焼きや、害虫駆除、土地の精霊を鎮めるための儀式など、様々な説があります。山焼きが行われる日は、事前に発表されますので、興味のある方は、ぜひ訪れてみてください。