日本三大峡谷の一つに数えられる清津峡。柱状節理の岩肌が織りなすダイナミックな景観は圧巻!全長750mの「清津峡渓谷トンネル」を歩けば、幻想的な光と影が創り出すアート空間が広がります。
清津峡は、新潟県十日町市と湯沢町にまたがる、信濃川の支流・清津川によって形成された峡谷。その歴史は古く、約1500万年前に海底火山の噴火活動によってできた地層が、長い年月をかけて浸食され、現在の雄大な姿になったとされている。 清津峡の最大の魅力は、なんといっても柱状節理の岩肌。約700万年前にマグマが冷えて固まる際にできたこの地形は、規則正しい六角形の柱が積み重なったような、独特の模様を生み出している。特に秋の紅葉シーズンは、鮮やかな赤や黄色に染まった岩肌が、清津川の青い水と調和し、息を呑むほどの美しい景観を創り出す。 1988年に発生した落石事故により、渓谷の遊歩道は通行禁止となり、しばらくの間、その美しさを直接目にすることができなくなっていた。しかし、地元住民や観光客からの強い要望を受け、安全に渓谷美を楽しめるよう、1996年に全長750mの歩行者専用トンネルである『清津峡渓谷トンネル』が開業した。 このトンネルは、単なる移動手段ではなく、光と影が織りなす幻想的な空間を楽しむことができるアート空間として注目を集めている。トンネル内には3つの見晴らしポイントが設けられており、それぞれの場所から異なる角度で渓谷の絶景を眺めることができる。特にトンネルの終点にあるパノラマステーションは、渓谷を一望できる絶好のスポット。雄大な景観を眼前に、時間を忘れさせてくれる。 清津峡は、自然の力強さと美しさを感じることができる、忘れられない旅の思い出になる場所。ぜひ訪れて、その魅力を体感してみてほしい。