219基もの横穴が岩山に開く、壮大な光景は圧巻!歴史ロマンを感じられる埼玉の穴場スポットです。
吉見百穴は、埼玉県比企郡吉見町にある古墳時代後期の横穴墓群で、その規模は日本一。219基もの横穴が凝灰岩の岩山の斜面に開いており、その光景は壮大です。横穴は直径1メートル程度の入り口から、内部は少し広くなっています。古墳時代後期(6世紀-7世紀頃)に造られたもので、多くの穴に古墳と同様の台座状構造があり、ここに棺桶を安置したとされています。場所によっては穴の並びが整然としている箇所もあり、後期に造られたものと考えられています。 殆どの穴は自由に中を見学できますが、一部の穴には鉄格子がはめられており、内部に入れなくなっています。また、ヒカリゴケが自生している穴があり、国の天然記念物に指定されています。近年は乾燥化が進み、ヒカリゴケが減少しているため、保存対策として入り口に鉄格子を設けています。 吉見百穴は、単なる遺跡ではなく、当時の文化や生活様式を伝える貴重な歴史遺産です。横穴の中に入ってみたり、遊歩道を散策したりしながら、古代の人々の息吹を感じてみてください。太平洋戦争中には、この岩山の地下に中島飛行機の地下軍需工場が建設されました。その跡の一部は現在も残っており、当時の戦争の様子を想像することができます。 吉見百穴は、歴史ファンはもちろん、自然や文化に興味がある人にとっても魅力的なスポットです。ぜひ訪れてみてください。