厳冬期には、高さ数十メートルの氷柱が立ち並ぶ幻想的な光景が広がり、まさに「氷の神殿」と呼ぶにふさわしい絶景です。
雲竜渓谷は、栃木県日光市の女峰山の中腹にある渓谷で、日光東照宮の東を流れる稲荷川の源流部です。 厳冬期の1月下旬から2月上旬にかけて滝が完全に凍結し、高さ数十メートルの氷柱ができ、「氷の神殿」などと呼ばれることから、知る人ぞ知る秘境として有名です。かつては、地元の人々にしか知られていませんでしたが、近年ではその美しさから多くの観光客が訪れるようになりました。 最奥には雲竜瀑があり、標高が1,400メートル前後と高く、冷え込みやすく、豊富な清水が流れ込むため、氷柱が数多く形成されます。そのため、関東でも屈指のアイスクライミングが楽しめる天然のゲレンデとして知られています。また、砂防堰堤管理のための林道が通っているため、アプローチもしやすく、氷瀑を見に行くハイカーたちにも人気が高いです。 春には、雪解け水が流れ込み、渓谷に生命が芽生え、新緑が輝き始めます。夏には、緑豊かな渓谷を散策したり、釣りを楽しむことができます。秋には、紅葉が美しく、燃えるような赤や黄色に染まります。 雲竜渓谷は、四季折々の表情を見せる自然豊かな場所であり、一年を通して多くの観光客を楽しませています。 ただし、冬場は積雪や路面凍結があるため、十分注意が必要です。また、山の中のため、天候が変わりやすいので、服装や持ち物にも注意してください。