樹齢300年以上と推定される飯田市指定天然記念物のシダレザクラ。斜面を流れ落ちるような美しい姿は圧巻です。
毛賀くよとのシダレザクラは、長野県飯田市毛賀にある飯田市指定天然記念物。推定樹齢は300年以上。この桜は、斜面を流れ落ちるような美しい姿で、シダレザクラの典型的な樹形をしています。その優美な姿は、古来より旅人たちの心を和ませ、多くの人々の目を楽しませてきたことでしょう。 桜の下には、秋葉などの石碑や常夜灯が建てられており、地域の方々によって灯明が絶えず灯されています。静寂の中に灯る灯火は、幻想的な雰囲気を醸し出し、夜桜の美しさは格別です。 この桜が植えられたのは、飯田城主が脇坂氏だった頃(1617~1672)と言われています。付近の石打場の住民が、戦乱で落命した人々や、街道で倒れた旅人や馬への供養のために植えたとも伝えられています。 毛賀くよとのシダレザクラは、歴史と自然が織りなす美しい風景。春の訪れを告げ、訪れる人々の心を和ませてくれる、貴重な存在です。遠州街道というロケーションも魅力的。桜の季節はもちろん、他の季節にも訪れて、その変化を楽しんでみてください。きっと忘れられない思い出になるでしょう。