国指定の重要文化財である本殿と拝殿、そして約3,000本のモミジが織りなす紅葉の絶景が魅力。
大矢田神社は、岐阜県美濃市にある神社で、創建は孝霊天皇の時代と伝えられている。社伝によれば、深山に悪竜が棲み付き、困った里人が喪山の天若日子廟所(現・喪山天神社)に加護を祈ったところ、建速須佐之男命を祀るよう夢告があった。その通り勧請を行うと、建速須佐之男命が現れ、悪竜を退治してくれた。平和を取り戻した里人は、建速須佐之男命と天若日子命を祀る祠を建てたという。 国の重要文化財に指定されている本殿と拝殿は、江戸時代初期に再建されたもので、その壮大さと美しさは圧巻。本殿は、神仏習合の名残をとどめる、独特の建築様式で造られている。また、拝殿は、正面に大きな唐破風屋根がつき、華やかな装飾が施されている。 神社の周辺には、約3,000本のヤマモミジの原生林が広がり、国の天然記念物に指定されている「楓谷ヤマモミジ樹林」は、特に秋の紅葉シーズンにその美しさを発揮する。鮮やかに色づいたモミジが、神社の静寂の中に華やかさを添え、訪れる人の心を和ませる。 大矢田神社は、歴史と自然が調和した、静かで美しい場所。紅葉シーズンには、多くの観光客で賑わうが、静寂の中で紅葉を眺めながら、ゆったりと過ごすことができる。また、四季折々の風景を楽しむことができるのも魅力の一つだ。ぜひ一度訪れてみてほしい。