国宝8件、重要文化財32件を所蔵する、歴史と文化に触れることができる美術館です。
永青文庫は、旧熊本藩主細川家の歴史と文化を伝える美術館であり、国宝8件、重要文化財32件を含む、日本・東洋の古美術の数々を鑑賞することができます。 16代当主細川護立は、戦前・戦後の日本の文化財保護行政に多大な貢献をした人物であり、自らも美術品収集家として著名でした。多くの旧大名家が伝来の名宝を美術館や個人に寄贈したり売却する中で、細川家は数多くの美術品を自ら管理し、保存しました。 永青文庫の建物は、細川家の屋敷跡に昭和時代初期に建てられた事務所を改修したものです。文庫名の「永青」は、細川家の菩提寺である永源庵(建仁寺塔頭、現在は正伝永源院)の「永」と、細川藤孝の居城・青龍寺城の「青」から採られています。 永青文庫には、細川家伝来品と細川護立の蒐集品を含む、幅広いコレクションが展示されています。 刀剣では、国宝に指定されている「太刀 銘豊後国行平作(古今伝授の太刀)」や「短刀 無銘正宗(名物庖丁正宗)」、重要文化財に指定されている「太刀 銘守家造」などが展示されています。茶道では、歴代当主所用の茶道具が、書画では、狩野元信筆の「絹本著色細川澄元像」、宮本武蔵筆の「紙本墨画芦雁図」などが展示されています。 また、古文書では、織田信長自筆書状や細川家文書など、歴史資料としても貴重なものが数多く所蔵されています。 永青文庫は、細川家の歴史と文化を深く理解できる貴重な場所です。