雪舟が作庭したと伝えられる庭園は、国の史跡及び名勝に指定されている見事な景観です。
萬福寺は、島根県益田市にある時宗の寺院です。平安時代に創建され、もとは安福寺と号し、石見中洲浦にあった天台宗の大寺でした。その後、正和2年(1313年)に遊行した第4代呑海が再興し時宗の道場となりました。応安7年(1374年)には、益田七尾城主益田兼見がこの地に移築し、益田道場浄光院萬福寺と改め、益田氏の菩提寺としました。 萬福寺の見どころは、なんといっても国の史跡及び名勝に指定されている庭園です。雪舟が作庭したと伝えられており、正面の心字池の向こうになだらかな築山と石組群が見え、明るく穏やかな印象を与えます。 また、鎌倉時代の建築様式の本堂は、国の重要文化財に指定されており、歴史を感じることができます。本堂は桁行七間、梁間七間、一重、寄棟造、桟瓦葺きで、室町時代前期(1374年)の建立です。内部には、国宝に指定されている絹本著色二河白道図や、島根県指定文化財の旧書院襖絵、紙本墨画楼閣山水図などが展示されています。 萬福寺は、歴史と文化を感じられるだけでなく、美しい庭園で心癒される、おすすめの観光スポットです。