生命の神秘を体感できる、太古の鍾乳洞跡。
ガンガラーの谷は、沖縄県南城市にある、鍾乳洞が崩れてできた谷地形。数十万年前までは鍾乳洞であったが、現在は崩壊し自然豊かな森となっている。広さは約14,500坪、歩行距離にして約1km、東京ドーム1個分の大きさ。森の中には、鍾乳洞跡にそびえ立つ高さ20mの大主(ウフシュ)ガジュマルや、子宝を願う信仰の場所であるイキガ洞・イナグ洞がある。 ガンガラーの谷にあるサキタリ洞遺跡では、世界最古となる約2万3千年前の貝製の釣り針や、約8千年前の爪形文土器片、約9千年前の埋葬されたとみられる人骨などが見つかっている。現在も国立科学博物館・東京大学・沖縄の地元研究者で結成されている沖縄更新世遺跡調査団と、沖縄県立博物館・美術館により港川人に関する発掘調査が続けられている。 ガンガラーの谷は、沖縄返還直前の1972年4月に、南部に明るい場所を創ろうとの意図の下、観光地として公開されたが、その数年後に谷内を流れる川上流から畜舎排水が流れ込むという汚染問題が起こり、直ちに公開が中止された。その後30年間、河川環境の回復を待ち続け、2008年8月に予約制ガイドツアー専用エリアとして再び公開が始まった。 ガンガラーの谷は、沖縄の歴史と自然を同時に楽しめる貴重な場所。ガイド付きのツアーに参加することで、より深く理解することができます。ツアーでは、大主ガジュマルやイキガ洞・イナグ洞などの見どころはもちろん、サキタリ洞遺跡の歴史や、ガンガラーの谷がどのようにしてできたのかなどの説明を受けることができます。また、ツアーガイドは、沖縄の歴史や文化にも精通しているので、沖縄の歴史や文化について質問することもできます。