1000年の時を生き抜き、今もなお生命力にあふれるクスノキの巨樹。その圧倒的な存在感とパワーを感じてください。
川棚のクスの森は、山口県下関市豊浦町にある国指定天然記念物です。樹齢約1000年、目通り幹周り11.2m、樹高27m、枝張り東西58m、南北53mという巨木で、県内最大のクスノキであり、日本三大樟樹の一つとしても知られています。 その圧倒的な存在感と生命力は、訪れる人々に深い感動を与えてくれます。まるで森のように広がる枝葉は、天を覆いつくすように広がり、その雄大さは写真ではなかなか表現できません。特にその枝張りの雄大さは必見!主幹の地上5メートルあたりから18本の大枝が四方へと伸び、最長の枝は約27メートルにも及びます。 しかも、大枝のうち2本は、一度幹から折れた枝が地上に落ち、再び根を出し、葉を茂らせるという生命力の強さを見せます。多くの大枝が幹の途中から分かれた独特な姿と旺盛な樹勢から、伝説上の大蛇「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)」のようだとも言われています。 川棚のクスの森の木陰に入ると、ひんやりと涼しく、心地よい“気”に満ちているように感じます。1000年を経た今も、みなぎるたくましい生命力にあやかろうと、近年パワースポットとして多くの方が訪れています。 川棚のクスの森には、大内義隆の愛馬「雲雀毛」が埋葬されたという伝説も残されています。地元の人々は、この木を御神木として敬い、毎年3月28日に「雲雀毛」の慰霊祭を行っています。 また、川棚のクスの森は、俳人・種田山頭火が愛した場所としても知られています。山頭火は、昭和7年(1932年)にこの森を訪れ、その雄大さに感銘を受け、「大樟の枝から枝へ青あらし」「注連を張られ樟の森という一樹」「大樟の枝垂れて地にとゞく花」という三つの句を残しています。 川棚のクスの森は、豊かな自然に囲まれた環境で、散策を楽しむこともできます。駐車場も完備されているので、車でのアクセスも便利です。ぜひ、足を運んで、そのパワーを感じてみてください。