秋吉台国際芸術村は、雄大なカルスト台地「秋吉台」の麓に位置する複合文化施設。
秋吉台国際芸術村は、山口県美祢市秋芳町にある、世界に開かれた「芸術文化の創造と発信」の表現創造活動の拠点としてオープンした複合文化施設だ。国内最大のカルスト台地である秋吉台の東麓に位置し、周囲を山に囲まれた谷間の地形を生かした形で設計されている。これは、日常の喧騒から解放され創作活動に集中できるように、カルスト台地に接した低い丘に囲まれた静かな袋状地の南側斜面が敷地に選定されたものである。 秋吉台国際芸術村は、現代音楽やアーティスト・イン・レジデンス(滞在型創作活動)を中心とした、国内外の芸術家の表現創造活動を支援している。アーティスト・イン・レジデンスやセミナー・ワークショップ事業のほか、国内外の関係団体との連携プログラムや地域に密着したプログラム、滞在アーティストと地域との交流事業などを展開している。 施設は、アーティストの創作や発表のためだけでなく、社会人、学生など一般の利用も可能である。併設された宿泊施設は、アーティスト・イン・レジデンス以外に、サークル、部活動の合宿や修学旅行などにも利用され、最近は、芸術村周辺の秋吉台や秋芳洞などの観光客にも低廉な料金で開放されている。 秋吉台国際芸術村は、世界的建築家 磯崎新氏によって設計された。敷地内には、約300人を収容するホール、レストラン、研修室、練習用のスタジオ、ギャラリー、カフェテリア、そして最大100人を収容する宿泊室などが備えられている。建物には秋吉台にちなんで石灰石(大理石)を多用しており、日本の伝統的な集落のように小さな建築群の集合体として構成されている。 秋吉台国際芸術村は、現代音楽やアーティスト・イン・レジデンス、カルスト台地「秋吉台」の豊かな自然、そして個性的な建築、これらすべてが調和した、創造的な空間だ。芸術に興味がある人だけでなく、自然を満喫したい人、建築を鑑賞したい人など、多くの人にとって魅力的な場所である。秋吉台国際芸術村を訪れ、芸術と自然、そして歴史に触れてみてはいかがだろうか。