千葉県の県の花「菜の花」と「緋寒桜」が咲き乱れる、春の絶景を満喫できる場所。特に、旧暦の元旦の朝に咲くことから「元朝桜」と呼ばれる緋寒桜は必見です。
抱湖園は、千葉県南房総市和田町花園にある、花木園と景勝地を兼ね備えた場所です。 この地は、かつて農業用の溜地であった場所を、花栽培の偉人、間宮七郎平が、自らの手で石を積み、庭園として作り上げたものです。 七郎平は、薬剤師であった経歴を生かし、花栽培によって地元の住民を救いたいという強い想いから、花卉栽培に取り組みました。 昭和初期の不況にもめげず、安房で初めて花栽培に成功し、自らくわを持って山を切り開いて花木を植栽しました。 この際に植えられた寒桜は、旧暦の元日朝に咲くことから「元朝桜」と呼ばれ、抱湖園を代表する花となっています。 抱湖園は、約60本の元朝桜をはじめ、椿、山茶花、梅、水仙など、四季折々の花々が咲き乱れる、まさに「花木の郷」です。 また、桜や梅が多いことから、メジロやヒヨドリなどの野鳥も多く見られ、野鳥観察スポットとしても人気があります。 抱湖園内には、ちば眺望100景に指定された「抱湖園見晴台」があり、太平洋沿いの海岸線や花栽培のハウスなどを一望できます。 雄大な景色は、訪れる人々の心を和ませ、忘れられない思い出となるでしょう。 抱湖園は、自然と文化が融合した、心安らぐ場所として、多くの人々に愛されています。