鎌池は、周囲をブナの森に囲まれた静寂の池。水面に映る紅葉は息を呑む美しさで、多くのカメラマンを魅了します。
鎌池は、長野県北安曇郡小谷村にある標高1,190mの池で、周囲をブナの森に囲まれた静寂の池です。水面に映る紅葉は、まるで絵画のように美しく、多くのカメラマンが訪れる人気のスポットです。特に、朝の時間帯には、朝陽や霧が神秘的な演出を加えてくれます。池の周りには、約2kmの遊歩道が整備されており、ゆっくりと散策することができます。 鎌池の名前の由来は、草を刈る鎌の形に似ていることから名付けられたと言われています。隣には小さな鉈池(なたいけ)があり、地元には、ここを舞台にした伝承が残っています。昔、信州と越後の界に向池という池があって、この池に雌雄2匹の大蛇が棲んでおった。この大蛇はたびたび出てはいたずらをして困るので、地元の人たちはなんとかして退治したいと、村中の下肥を池の中へ入れた。すると大蛇は苦しがり、雄は薪棚の上に登って難を避けた。村人はこれを見てすぐ薪棚に火をかけて焼き殺してしまった。雌はこれに悲しんで、泣きながら野尻湖の方へ逃げた。その逃げる途中の涙の落ちた所が池になった。それが隠居池、鉈池、鎌池である。 鎌池を訪れる際は、周辺の自然も楽しんでみてください。雨飾山や乗鞍岳など、雄大な山々が連なる景色は、心に残る思い出になることでしょう。