ブナ林を抜けた先に現れる、神秘的な桃洞の滝。子宝や安産のご利益があると伝えられ、豊かな自然に抱かれたパワースポットとして人気です。
桃洞の滝は、秋田県北秋田市阿仁地区にある、ブナ原生林に囲まれた静かな渓谷にたたずむ、美しくも力強い滝です。女滝とも呼ばれ、子宝や安産のご利益があると伝えられています。豊かな自然に抱かれたパワースポットとして、多くの観光客が訪れます。 ノロ川園地から、原生流域のブナ林を川に沿って、玉川温泉に向かう道を45分程度歩くと、赤川沢と桃洞沢の分岐点に出ます。桃洞の滝までは、桃洞沢に向けて川淵を20分程度歩くことになります。途中、小規模な桃洞の横滝を通り過ぎます。 桃洞の滝は、まさに女性そのものである形をしています。さらに上流には男滝があります。また、上流部には秋田県の天然記念物の桃洞杉もあります。 桃洞の滝の上部は滑ノ滝と甌穴が200mほど連続し、壮大な渓谷美を堪能できます。渓谷を歩くと右岩から八段ノ滝が合流し、四方が一枚岩盤で広場を形成するところに出ます。ここは、夏場であれば亜高山帯の湿性植物が咲き乱れています。少し上流の中滝を登り切ると、峰筋にキタゴヨウやネズコの中に桃洞杉が混成している。さらに150mほど進むと、垂直に切り立った男滝が現れます。やがて流れは右ノ沢と左ノ沢に分かれ、桃洞スギの原生林に消えます。 桃洞の滝の右側にはステップが刻まれており、上流部への道が造られています。しかし、桃洞滝の上部は歩道がないので、ザイルやスパイク長靴などの装備が必要となります。ノロ川本流を含め、桃洞沢の全域が遊漁漁禁止区域に指定されています。 桃洞の滝を訪れる際には、自然保護に配慮し、ゴミを持ち帰ること、植物を傷つけないことなどを心掛けましょう。また、天候に気を付けて、安全に十分注意して散策してください。